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撮影準備が変わる
「案件メモ」活用ガイド

受注直後、打ち合わせ後、前日の夜、当日の朝、撮影後—— omoideliの案件メモを撮影の進行に合わせて使いこなす、実践的な書き方のガイドです。 七五三の出張撮影を例に、記入例つきで解説します。

omoideli 編集部約7分で読めます

この記事は「機能の説明」ではなく「使い方の型」のガイドです。 案件メモの各項目を、撮影という仕事の時間の流れ——受注から撮影後まで——に沿って、 どのタイミングで・何を・どう書くと本当に効くのかを具体的にまとめました。

1

案件メモとは — 30秒でわかる全体像

omoideliでは、納品ページを作るときに「案件メモ」を一緒に残せます。撮影スケジュール、撮影場所、お客様からの要望、撮りたいカットのリスト、持っていく機材、そして自由記述の備考。

大事な特徴は3つだけです。

ひとつ、お客様には一切表示されません。納品ページを開いたお客様が見るのは写真だけ。メモはあなた専用の楽屋裏です。

ふたつ、案件に紐づいて残ります。「あの要望どこに書いたっけ」とLINEを遡る代わりに、案件を開けばそこにある。

みっつ、後からでも書けます。案件作成のときに全部埋める必要はありません。受注直後は要望だけ、前日に機材リスト、と撮影の進行に合わせて育てていくのが、いちばん自然な使い方です。

このガイドでは、その「進行に合わせた育て方」を、七五三の出張撮影を例に受注から撮影後まで順番に見ていきます。

2

撮影要望は「お客様の言葉のまま」貼り付ける

⏱ タイミング:受注直後

受注が決まったら、最初にやることはひとつです。お客様とのやり取りの中にある「要望らしき言葉」を、LINEやメールからそのままコピーして、撮影要望の欄に貼り付ける。

コツは、要約しないこと。

「上の子が人見知りで、カメラを向けると固まっちゃうんです。自然な表情を撮ってもらえたら嬉しいです」というメッセージを、「自然な表情希望」と要約してしまうと、いちばん大事な情報——なぜ自然な表情が難しいのか、どの子のことか——が消えてしまいます。原文のままなら、撮影当日に読み返したとき「そうだ、最初はレンズを向けずに距離を縮めよう」という段取りまで思い出せる。

ヒアリングの途中で追加の要望が出てきたら、その都度ここに追記します。「祖父母も途中から合流するので、三世代の集合写真をぜひ」——こういう一文が撮影の2週間前のトークに埋もれているのが、いちばん危ない。届いたその日に案件メモへ移しておけば、当日の朝に読む場所はひとつで済みます。

記入例 — 撮影要望(原文のまま貼り付け)

ママ:上の子(5歳・はるくん)が人見知りで、カメラを向けると固まります。最初は遊びながら慣らしてもらえると… パパ:じいじ・ばあばが11時ごろ合流予定。三世代の集合写真を1枚お願いしたいです。

3

スケジュールは「動かせない時刻」から逆算する

⏱ タイミング:打ち合わせ後

撮影スケジュール欄は、いわば自分用の簡易香盤表です。書き方にはコツがあります。まず「動かせない時刻」を先に置くこと。

七五三なら、ご祈祷の予約時間は動きません。ウェディングなら挙式の時刻、ニューボーンフォトなら赤ちゃんの授乳リズム。この動かせない点を軸に、前後の撮影を逆算して配置します。

もうひとつのコツは、時刻に「動き」を添えることです。「10:00 集合」だけでなく「10:00 鳥居前で集合・ご挨拶しながら子どもと距離を縮める」と書く。当日のあなたは、時計を見るたびに「今なにをする時間か」を思い出すのではなく、読むだけでいい状態になります。

そして、必ずバッファを入れること。七五三の主役は着物を着た子どもです。移動は大人の1.5倍かかりますし、機嫌の波もあります。「押したらどこを削るか」まで決めておくと、当日に迷いません。

記入例 — 撮影スケジュール

09:50 鳥居前 集合(早めに着いて光の向きを確認) 10:00 ご挨拶・はるくんと遊んで慣らす(レンズはまだ向けない) 10:20 境内で家族写真(参道→本殿前) 10:45 ご祈祷(撮影可・フラッシュ不可を受付で再確認) 11:15 じいじばあば合流 → 三世代集合 11:30 子どもだけのカット(機嫌次第で短縮OK) 12:00 完了予定 ※押したら参道カットを削る

4

撮影場所は「次の自分への申し送り」まで書く

⏱ タイミング:ロケハン・下調べ後

撮影場所の欄に「東京大神宮」とだけ書いても、もちろん役には立ちます。でも本当に価値が出るのは、次に同じ場所で撮るときのための一言を添えたときです。

「駐車場は境内になし・隣のコインパーキングは20分300円」「受付で撮影許可の申請が必要(当日OK・無料)」「午前中は本殿に向かって右側から光が入る」——こうした情報は、一度撮った人しか知らない財産です。ところが記録しないと、半年後の自分は他人と同じ。また同じことを調べ直すことになります。

omoideliの撮影場所の入力欄は、過去に入力した場所を記憶していて、次の案件で「東京」と打てば「東京大神宮」が候補に出てきます。つまりここに書いた場所は、一件ごとに消費されるメモではなく、あなたのロケーションリストとして蓄積されていく。よく撮る神社や公園が5か所、10か所と溜まってきたころに、この欄の本当の便利さが効いてきます。

記入例 — 撮影場所

東京大神宮(飯田橋駅 徒歩5分)/撮影申請:社務所で当日OK・無料/駐車場なし→隣のタイムズ20分300円/午前は本殿右手から順光・七五三シーズンの土日は10時以降混雑

5

カットリストは「外せない3枚」から書き、参考画像を添える

⏱ タイミング:撮影1週間前まで

カットリストで最初にやるべきことは、たくさん書くことではありません。「この3枚が撮れていれば、この撮影は成功」という必須カットを最初に決めることです。

七五三なら、たとえば「本殿前での家族全員の集合」「千歳飴を持った主役のソロ」「ご祈祷中の後ろ姿」。この3枚を最優先に置いて、残りは「撮れたら嬉しい」カットとして下に足していく。現場は必ず予定通りにいかないので、優先順位が書かれたリストは「何を諦めるか」を決める道具にもなります。

そしてもうひとつ、omoideliのカットリストには参考画像を添付できます。これが効くのは、お客様から「こんな雰囲気で」とInstagramやPinterestのスクリーンショットをもらったとき。言葉で「逆光でふんわり」と書くより、画像1枚のほうが現場で百倍伝わります。もらった参考画像はその場でカットに添付しておく——当日、構図に迷ったらリストを開けば答えがある状態を作れます。

記入例 — カットリスト(◎=必須 ○=撮れたら)

◎ 本殿前・家族4人の集合(参考画像:ママ提供のIG投稿) ◎ 千歳飴を持ったはるくんソロ・しゃがみアングル ◎ ご祈祷中の親子の後ろ姿(引き) ○ 参道を歩く後ろ姿(手つなぎ) ○ ばあばと草履を直すシーン(自然な絡み)

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機材リストは「書くため」ではなく「当日チェックするため」に作る

⏱ タイミング:前日の夜

機材リストの欄は、ただのメモではなくチェックボックス付きのリストです。前日の夜にリストを作り、当日の朝、玄関でバッグに詰めながらひとつずつタップしてチェックを入れる。「7/8」のように進み具合が表示されるので、チェックが全部つくまで家を出ない。これだけで「現場に着いたら予備バッテリーがなかった」は物理的に起きなくなります。

リストに入れるべきは、機材そのものだけではありません。忘れ物の実態を思い返すと、カメラ本体を忘れる人はいません。忘れるのは「SDカードのフォーマット」「バッテリーの充電」「レンズフィルターの外し忘れ確認」といった動作のほうです。だから機材リストには動作も項目として入れます。「SD×2 フォーマット済み」「バッテリー4本フル充電」——チェックリストは持ち物リストではなく、出発前の儀式のリストだと考えると、作り方が変わります。

そして機材欄にも入力候補が効きます。「R5」と打てば前に入力した「EOS R5 + RF24-70 F2.8」が候補に出る。七五三で使った機材構成は、次の七五三案件でそのまま呼び出せます。似た案件の前に過去案件の機材リストを見返せば、「前回この構成でうまくいった」という自分の成功パターンが、記憶ではなく記録として使えるようになります。

記入例 — 機材リスト(当日の朝にタップでチェック)

□ EOS R5 + RF24-70 F2.8 □ RF85mm F1.2(ソロカット用) □ SD 128GB ×2(フォーマット済み) □ バッテリー ×4(フル充電確認) □ ストロボ + 予備電池 □ 脚立(集合写真用・車に積む)

7

当日の朝、5分の見返しがつくる余裕

⏱ タイミング:撮影当日

ここまでに書いたメモが、撮影当日の朝に回収されます。

現地に向かう電車の中で、スマホからomoideliを開いて案件をタップする。撮影要望を読み返して、お子さんの名前と性格を頭に入れ直す。スケジュールで動かせない時刻と「押したら削る場所」を確認する。カットリストで必須の3枚をもう一度見る。所要時間は5分です。

この5分の効果は、単なる「忘れ防止」ではありません。現地で最初にお客様と会った瞬間に「はるくん、こんにちは」と名前で呼べること。人見知りと知っているから、いきなりレンズを向けない段取りで入れること。準備の質は、そのままお客様の体験の質になります。

「前に話したことを覚えていてくれた」——お客様がリピートを決める理由は、写真の腕と同じくらい、こういう小さな信頼の積み重ねだったりします。案件メモは、あなたの記憶力を疑うためのものではなく、記憶を当日の接客に全部使えるようにするための道具です。

お客様がリピートを決める瞬間

「打ち合わせで一度話しただけのことを当日覚えていてくれて、この人にお願いしてよかったと思った」

8

撮影が終わったら、30秒だけ「次の自分」に書き残す

⏱ タイミング:撮影後

撮影が終わって機材を片付けたら、最後にひとつだけ。備考メモに1〜2行、今日の気づきを書き残します。

「はるくん、電車の話をふったら一気に打ち解けた」「本殿前は11時を過ぎると背景に人が入る。次回は10時台に集合写真を済ませる」——この1行が、次に効きます。同じお客様の2回目の撮影で、あるいは同じ神社での次の案件で、あなたは前回の経験値を持った状態からスタートできる。

あわせて、請求金額も入れておきましょう。案件の基本情報に金額を入れると、omoideliの売上管理に自動で登録されます。「あの案件いくらだったっけ」をExcelで探す作業がなくなるだけでなく、七五三・ウェディングといったカテゴリ別の売上実績が自動で蓄積されていく。確定申告の時期に慌てて1年分を掘り起こす代わりに、日々の30秒で済ませてしまう仕組みです。

受注直後に要望を貼り、打ち合わせ後にスケジュールを組み、前日に機材をリスト化し、当日の朝に5分見返し、撮影後に30秒書き残す。一つひとつは小さな習慣ですが、この一連の流れが回りはじめると、撮影準備の質と、案件をこなすスピードの両方が変わります。

おさらい — 案件メモの回し方

受注直後撮影要望に、お客様の言葉をそのまま貼り付ける1分
打ち合わせ後動かせない時刻から逆算してスケジュールを組む5分
1週間前まで「外せない3枚」からカットリスト+参考画像10分
前日の夜機材リストを作る(充電・フォーマットも項目に)3分
当日の朝移動中にメモを見返す+玄関で機材チェック5分
撮影後備考に気づきを1行+請求金額を記録30秒

案件メモ — 記録できる項目

🗓
撮影スケジュール
集合時間・当日の動き
📍
撮影場所
入力候補で資産化される
💬
撮影要望
お客様の言葉をそのまま
📋
カットリスト
参考画像を添付できる
📷
機材リスト
当日タップでチェック
¥
請求金額
売上管理に自動登録
📝
備考メモ
次の自分への申し送り

まとめ

準備の質は、そのままお客様の体験の質になる。

案件メモは、記憶力を補う道具である以上に、撮影当日のあなたの余裕をつくる道具です。 要望を探さない、持ち物を疑わない、段取りに迷わない——その分の集中を、 ファインダーの向こうのお客様に使えるようになります。

まずは次の一件から、「受注直後に要望を貼り付ける」だけでも始めてみてください。 効果はその案件の撮影当日に、すぐ実感できるはずです。

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